タチバナ@774Netz

-進学就職情報メディア-

【就活】商社の機能について理解しよう

1.商取引機能-グローバルな商取引を推進する商社のコア機能

 グローバルな需給格差や情報格差を活かした「モノ」や「サービス」の売買を地球規模で行なっている、いわゆる商取引を推進する、商社のコア機能です。


2.リスクマネジメント機能-蓄積したノウハウを活用し、ビジネス上のリスクを最小限に止める

 特に途上国の大型事業や新規成長分野でのベンチャー事業など、より高度なリスクマネジメントを求められる事業に対して、情報力と経験にもとづく多様なノウハウを活かして、適切なパートナーの選択やコンソーシアムの組成、責任分担の適正化、担保の確保、為替取引や先物市場(リスクヘッジ)、各種保険制度の活用などを行い、事業推進に伴うリスクを極小化しています。


3.情報・調査機能-広範多岐にわたる情報を収集・分析し、日々のビジネス活動に反映

グローバルなネットワークを通じて、世界各地の政治経済情報、産業・企業情報、先端技術情報、市場・マーケティング情報、地域情報、法律・税務情報など広範多岐にわたる情報を収集・分析し、経営戦略の立案や事業計画の策定、日々のビジネス活動推進などに活用しています。


4.ロジスティクス機能-物流事業に参入し、全体最適の物流システムを目指す

 陸・海・空を問わず最適な物流手段を提供しています。また最近は自ずから物流事業に関わり、ITを活用した効率的な物流情報システムの構築や、倉庫・流通センターといった物流施設の運営にも参入しています。そして、顧客のニーズに合わせた、きめ細かな搬入・仕分け・配送・加工処理など全体最適の物流システムの実現を目指しています。


5.市場開拓機能-需給動向を分析し、グローバルな市場を開拓

グローバルに張り巡らされたネットワークを通じて、世界市場の情報収集・分析を行い、需要と供給をマッチングさせることにより、グローバルな市場開拓を進めます。広範にわたる商品やサービスについて、顧客ニーズの情報収集・分析などを通じた新たな市場の創造、新技術の紹介や導入先企業の発掘、取引先が開発した新規商品の販売支援など、さまざまなタイプの市場を開拓しています。いわゆるカウンタートレードは、グローバル・ネットワークを有する商社ならではの市場開拓機能のひとつです。


6.金融機能-商社独自の金融機能を提供し、その深化・拡大を目指す

 銀行などの金融機関とは異なる商社独自の金融機能を提供しています。例えば、取引先に対する立替与信、債務保証、融資、プロジェクトファイナンス、為替ディーリング、商品ファンド提供、リースサービスなどです。また、最近は有望ベンチャー企業リスクマネーを提供し、育成を支援するベンチャーキャピタル機能、あるいはM&AMBO・EBOなど事業買収・合併に関わる諸機能を提供するなど、商社の金融機能は最近の経済環境の変化に合わせ急速に深化・拡大しています。


7.事業開発・経営機能-さまざまな機能を駆使し、事業の開発・育成とグループ経営の強化を目指す

 社会・産業の変化のなかで、満たされないニーズに対して、情報収集・分析、原材料調達、製品販売、物流手配、資金調達、人材育成などの機能をフルに活用することにより、ニーズを満たすための新たな商品・サービス開発と事業化を支援・育成しています。また、様々な分野の事業経験を生かして、川上から川下までのバリューチェーン再構築、既存バリューチェーンの他分野への適用など、産業の変革を支援しています。


8.オーガナイザー機能-各種機能を有機的に組み合わせ、大型プロジェクトを推進

 特に高度経済成長期においてオーガナイザー機能が発展します。拡大途上にあった日本経済では、資源輸入の急拡大にしても、輸出市場の拡張整備にしても、大掛かりな組織力と信用力を必要としていました。その両方を兼ね揃えていた総合商社は海外躍進のオーガナイザー役を買って出るようになります。