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女性は給料が低い?一般職なんだから当たり前でしょ

女性の採用も活発に

 

就職内定率はすでに85%超。売手市場といわれ、人材サービス大手の調査では、大学生の就職内定率は採用面接の解禁からわずか2か月で男女とも85%を超えています。

女性だからといって採用されないと言う時代ではなくなっていますから、とてもいい傾向でしょう。

しかし、所得の面では未だに男女で大きな差があります。

雇用形態や仕事内容が違いますから、当然の事なのですが、もう少し、女性が活躍する社会があっていいように思います。

必ず結婚する時代でもありませんし、独身も珍しくありません。

仕事一筋な女性が増えてもおかしくはありませんが、それでもまだまだ女性は家庭に入るものという風潮は強いように思います。

 

「女性活躍と言いながら、男女の所得には大きな差があります」

データで分析して見ましょう。


19卒の大学生の就職活動の状況は男子学生の内定率は89.8%、女子学生は86.0%。「売手市場」に間違いはないようです。

それに男女の差もわずか3ポイントほど。これは女性の活躍の場が大きく広がってきているのかもしれません。

しかし、実態は少し違うようです。



女子の採用は増えても、賃金で見てみると、男女には明らかな差があります。

この差は年齢とともにどんどん広がり、賃金がピークとなる50歳ごろには15万円以上の差になるのです。

 


とはいえ、これほど好調な現在の就活状況。

社会人になったばかりで、条件が同じの20代男女ではどれだけの差があるのでしょうか?データを分析してみることにしました。

基となるデータは7月に公表された「平成29年就業構造基本調査」です。

総務省が5年に1度、公表しているもので、雇用形態や年収の分布、就業期間などがわかるデータです。


10府県 女性の約2.5人に1人がワーキングプア

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分析してみて、まず驚いたのは女性の年間の所得、年収200万円未満の割合の高さ。全国平均では40.5%と、働く人のおよそ2.5人に1人がいわゆる「ワーキングプア」でした。

これを都道府県別でみてみると、その割合の高さはより顕著になります。

最も高いのは沖縄県の62.9%。次いで青森県が58.5%、秋田県が57.3%。

なんと、その割合が50%を超えるのは10の府県にも上っています。

一方の男性の全国平均は25.8%でおよそ4人に1人。その割合が50%を超えている都道府県はありませんでした。

女性のほうが年収が低いことはなんとなくわかっていたつもりでしたが、正直、社会に出て間もない年代でさえこれほどの差があるのは驚きですね。

ちなみにこれが30代になると、絶望的とも言える、まさに格差になっています。

男女の格差 30代で拡大

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男性の全国平均は9%で、いわゆるワーキングプアの割合は20代のおよそ4人に1人から10人に1人にまで大幅に下がります。

しかし女性は43.9%で、20代に比べて3ポイント以上増えています。50%を超えるのは20の道と県に上っていて、むしろ悪化していました。

ただ、女性の既婚者の場合、所得税配偶者控除を受けるために収入の調整をしている人も少なくありません。

なので独身女性だけを見てみれば、いわゆるワーキングプアにあたる層は減るかも、と期待を込めて調べてみましたが。

30代独身女性で見てみてもその割合は28.4%。さすがに50%を超えるのは青森1県のみと減少しましたが、それでも30代独身女性のワーキングプア率は3割、4割でした。

なぜ男女の格差大きいの?

なぜ、男女でここまで格差があるのか。NHKの分析では年収200万円未満の割合の男女差が29ポイント余りと最も大きい、愛媛労働局の担当者に聞いてみると「その結果は意外です」との答えが。

「所得が大都市より少ないのは賃金水準の違いによるものだと思いますが、愛媛県の女性の就業率や正規雇用の割合は全国平均を下回るわけではなく、なぜ男女格差が大きいのか分かりません」

 

男女差が25ポイント余りと2番目に大きい、佐賀労働局の担当者も「佐賀は男女差が大きいほうなんですか」と驚きの反応。

佐賀労働局によると、佐賀県では女性の正規雇用の割合が全国よりも高いうえ、育児をしながら働き続ける女性が多く、男女の平均勤続年数の差も全国より小さいということです。つまり男女の働き方の差は小さい。

 

それでもなぜ、男女差があるのか。

担当者は、「女性の正規雇用の割合が全国より高いとはいえ半数以上が非正規で、20代、30代の非正規の女性のうち8割以上が所得が200万円未満です。

性別役割分担意識などの背景に加え、佐賀県兼業農家なども多く、扶養や所得控除などの関係で所得を調整しているという問題もあるのかもしれません」と分析しています。

 

地方では家業などを手伝う関係上、うまく所得を調整して節税しているのかもしれませんね。

賢いです。

そう考えると、女性の所得が低い割には暮らしはそこまで苦しくないのかもしれません。

男女差 年収500万円以上でより大きく

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男女の所得の格差は、所得が高い層ではより残酷な結果となっています。

年収が500万円以上の30代で見てみると、女性の全国平均は7.4%で、割合が10%を超えているのは東京のみ(19.1%)。

一方男性は全国平均が32.1%で、およそ3人に1人が500万円以上稼いでいることになります。

なお、東京では49.2%とほぼ半数にもなります。

 

こんなものでしょう。男性の場合、普通の企業であれば30代で年収500万は超えます。

特段、高給取りとは言えないと思います。とても普通だなと言う印象。実際東京では50%は500万円以上だそうです。

これは実感としてかなり適正な値だと感じます。

 

女性の場合はそもそも総合職での採用が少ないですし、総合職での採用であっても結婚や出産を機に退職する場合もあるので、30代で500万円以上が7.4%と言うのは頷けます。

 

総合職採用の女子は22.2%しかいません。

その半分が退職すると考えれば妥当な値でしょう。

 

つまり、女性側が男性と同じ仕事をしていれば、それと同等の給料がもらえていると言うわけです。

 

これは男女格差というよりも、その個人のライフスタイルに合わせて仕事を選んでいるため、格差ではなく、個々人の選択の結果と言えそうです。


女性総合職の割合

厚生労働省が調査する「コース別雇用管理制度の実施・指導状況(2014年)」によると、総合職採用者に占める女性割合は 22.2%。

一方、一般職採用者の女性割合は8割超となっている。

総合職、一般職といったコース別採用をしていない企業でも格差は顕著だ。

内閣府の「女性活躍推進サイト」に自社データを公表している企業でみてみると、採用に占める女性の割合はNTTドコモで32%、日立製作所で21.7%、日産自動車21%、味の素34%、サントリーホールディングス34% 。

就職先の人気企業ランキンングに登場するような企業でも、女性と男性で同等に門戸が開かれているようには、とても見えない。

学校基本調査によると、大学生全体に占める女子の割合は43%で、大学別に見ると上智6割、青学・立教5割、早慶4割弱だ。

女性は取りたくないが本音です

学生の段階で、男女で大きな学力の差はありません。むしろ、優秀な発表をしたり、真面目にレポートやったりするのは女子学生に多く見られるくらいです。

しかし、採用試験の点数が良ければ仕事ができるわけではありません。

企業は営利目的の組織ですから、どれだけ勉強ができても、お金を稼げなければ評価されないのです。

優秀な女性は総合職での応募します。しかし、30代になる頃には結婚や育児で退職してしまう可能性が高いのです。

企業としても優秀な人は長く働いて欲しいですし、その点を考慮すると、女性よりも男性を採用したいというのが本音でしょう。

しかし、これは差別にもつながります。結婚しても辞めない人はいますし、育児と仕事を両立する人もいます。

人事の方の考え次第なので、どうしようもない場合が多いですが、しっかりと辞めませんという意思を伝えましょう。

女性で稼ぎたいなら男性と同じ仕事するしかない

今や日本では「共働き世帯」が「専業主婦のいる世帯」の数を上回って久しいのに、女性はまだまだ稼げていません。

 

結婚や出産などで退職する人は少なくないですし、女子学生側も『全国転勤はしたくない』『親元を離れたくない』と一般職を希望する人が多い。

この採用時のコースの違いが、将来の所得の大きな差にもつながっています。

一般職の事務の経験しかなく、転職や再就職に苦労している女性たちもたくさんいます。

本当にそれで良いのか、今一度考える必要があるでしょう。


特に地方で、年収200万円未満の女子の割合が高いことから見るに、地方の女子大学生はしっかりと自分の人生を考えて、都会に出るという選択肢も考えなければならないでしょう。

両親にも心配をかけるとは思いますが、自分の人生は自分で決めるべきです。

なぜなら、自分で選ばなければ絶対に後悔するからです。

自分が選んだ道だからと受け入れることができますが、他人の事情で人生を左右する企業を選択する事だけは絶対に後悔します。

 

ワーキングプアになりたく無ければ総合職を狙いましょう

女性のほうがワーキングプア率が高いという現実。なんとなく「それはそうだろう」「そんなものだろう」と思っていた人は多いでしょう。

 

彼女たちの多くは一般職員であり、企業の中枢を担う人材ではありません。

言い方は悪いですが、換えの効く存在です。

そのため、企業としてもお金はできる限り払いたくはないでしょう。

最近はアウトソーシングが盛んに行われていますし、AIによって一般事務の仕事はどんどんと少なくなっています。

 

コストカットの流れを受けて給料が安くなるのは当然の事です。

 

しかし、収入がすべてではありません。仕事観や事情も人それぞれです。

ただ、大学進学率に続き、就職や所得のうえでも女性にとって厳しい現実があります。

しかし、今後は人手不足が加速することが予想されますので、女性であっても差別されることなく、採用される可能性が高まると思います。

ワーキングプアに陥りたく無ければ、当たり前ですが、働くしかありません。

男性と同じ給料を求めるにはそれだけの仕事をしなくてはならないのです。

今は誰しもが結婚する時代ではありませんし、自分の身自分で守らなければならない厳しい時代です。

このような事情も頭に入れて、自分のキャリアを築いていきましょう。

 

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