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レストラン・給食・フードサービス

 

[業界研究] レストラン・給食・フードサービス

概要

フードサービスとは、レストランや給食も含んだいわゆる外食産業のこと。

一般的に外食という場合は、主に居酒屋・レストラン・ファーストフード・喫茶店などのいわゆる“飲食店”や、コントラクトフードサービス(学校・病院・会社・老人施設などに提供する給食など)のことをいうが、近年は中食(惣菜やお弁当、宅配のピザやお寿司など)といった食事を提供するすべてを含める場合もある。

一般社団法人日本フードサービス協会の「平成27年外食産業市場規模推計について」(2016年7月)によれば、2015年の中食も含めた広義の外食産業全体の市場規模は31兆7,869億円、うち中食は7兆1,348億円と推計している。
フードサービス業界
外食産業は年間を通じ総じて堅調に推移し2年連続で前年を上回る

一般社団法人日本フードサービス協会では協会会員社を対象に外食産業市場の動向を調査、2017年1月に発表された「平成28年(2016年)年間結果報告」によれば、8月に台風などの天候不順やオリンピック期間中の外出控えなどの理由で前年比マイナスになった以外は総じて堅調に推移し、2016年の全業態トータルの年間売上は、前年比2.8%増と2年連続で前年を上回った。

また、客単価でもファーストフードが前年比3.6%増と上昇を牽引したこともあって、全体の客単価も1.2%増と前年を上回っている。
業態別では、「ファーストフード」は、店舗数こそ前年より0.3%減となったものの、客数(同2.4%増)と客単価(同3.6%増)が増えたため、売上は4年ぶりに前年を6.0%も上回った。

その他の業態の売上は、「ファミリーレストラン」(前年比0.4%増)、「ディナーレストラン」(同4.3%増)、「喫茶」(同1.2%増)、「その他」(同3.4%増)は5年連続して前年を上回っている。
ここ数年外食産業を支えてきた「ファミリーレストラン」の伸びが一服する一方で、「ファーストフード」が市場を牽引した1年だったといえる。
「ファーストフード」業態のなかでも、特に「洋風」は前年比9.7%増と好調だった。

他方、「パブ/居酒屋」の売上は全体で前年比7.2%減と、8年連続で前年より減少している。「パブ・ビアホール」は同1.3%増と底堅いが、「居酒屋」は同9.2%減と厳しい状況が続いている。
消費者の多様なニーズに対応
国内人口の減少もあり、競争・競合が一層激しくなっている最近の外食産業の動向としては、多様な消費者のニーズに対応し、幅広い層を対象としたメニューや店舗作りが進んでいる。

高齢者を意識して量やカロリーを減らす、箸で食べる洋食、分煙の徹底化などがその例である。

またメタボリック予防のダイエットメニュー、有機野菜や無農薬野菜のレストランなども価格より安全性を重視する層に一定の人気を博している。
近年では管理栄養士が食に関するアドバイスをしてくれたり、カロリー説明をしてくれたりする食堂・レストランもあり、好評を得ている。
海外に市場を求める
このように国内での競争が激化する中、生き残りを賭ける外食産業の中には海外により大きな市場を求めて進出するところが増えてきている。

進出先は13億の人口を抱える中国が圧倒的に多く、以下、台湾、シンガポール、そしてアメリカとなっている。
また、最近では、タイやインドネシアといった東南アジアへの出店も増加している。

ラーメン、餃子といった日本式中華をはじめ、カレー、宅配ピザ、イタリアンなど業種はさまざまだ。
中には現地の嗜好に合わず撤退した企業もあるが、今後ますます海外進出する企業が増えることは間違いない。

その一方で、新たに日本に出店する海外ブランドもあり、新たな局面を迎えていると言える。
2015年の外食産業市場規模は前年比2.2%増の25兆1,816億円
一般社団法人日本フードサービス協会は、2016年7月に「平成27年外食産業市場規模推計について」を発表。
2015年の外食産業市場規模は前年比2.2%増の25兆1,816億円と推計した。

年初に異物混入問題の影響があったものの、その後は比較的堅調に推移。1人あたりの外食支出額の増加、訪日外国人や法人交際費の増加といったプラス要因もあり、全体を押し上げた。
なお、総務省では外食産業を、飲食店、宿泊施設、社員食堂、病院給食などを含む「給食主体部門」と、喫茶店、居酒屋・ビアホールなど、料亭・バーなどが含まれる「料飲主体部門」の2種類に大きく分類。
いわゆる中食は、料理品小売業に分類しており、外食産業市場に含まず、料理品小売業の市場規模を加えたものをあえて「広義の外食産業市場規模」としている。

外食産業市場の79.5%を占める「給食主体部門」は前年比2.3%増の20兆181億円、「料飲主体部門」は前年比1.9%増の5兆1,635億円と、いずれも前年を上回っている。

「給食主体部門」は、さらに「営業給食(飲食店、宿泊施設、国内線機内食などで構成)」と「集団給食(学校給食、事業所給食、病院給食、保育所給食で構成)」の2つに分類される。

「営業給食」の市場規模は外食産業全体の66.0%を占めており、前年比2.5%増の16兆6,249億円。

「飲食店」だけでは前年比2.1%増の13兆4,965億円(テイクアウトの売上比率が50%以上の場合、この飲食店の売上はすべて「料理品小売業」の市場規模に含まれる)となった。
その内訳は、ファミリーレストランや一般食堂、専門料理店などを含む「食堂・レストラン」は同2.7%増、立ち食いそば・うどん店を含む「そば・うどん店」は同5.8%増、回転寿司を含む「すし店」は同1.5%増と前年を上回ったが、ファーストフードのハンバーガー店やお好み焼き店を含む「その他の飲食店」は5.5%減と昨年同様前年を下回っている。

また、ホテル、旅館での食事・宴会などの「宿泊施設」の市場規模は、増え続ける訪日外国人によるインバウンド消費が好調で前年比4.6%増の2兆8,665億円だった。

学校や事業所、病院、保育所に給食を提供する「集団給食」は、前年比1.3%増の3兆3,932億円。

「病院給食」は前年比0.0%で変化なしだったが、「学校給食」は給食実施数と給食単価が上昇傾向にあることから同2.2%増、「事業所給食」も給食単価の上昇で社員食堂などは同1.5%増、弁当給食(弁当を配達する形態で、持ち帰りは含まない)は同1.4%増、「保育所給食」は保育所の在所者数が増加傾向にあることから同2.0%増となっている。

広義の外食産業に含まれる「料理品小売業(重複する弁当給食を除く)の市場規模」(いわゆる中食の市場規模)は、前年比5.4%増の7兆1,384億円だった。

豆知識

話題の熟成肉とは?
料理で、「一晩寝かせる」と美味しくなるといわれるが、肉や魚も寝かせることで美味しくなることはよく知られている。

これが熟成(エイジング)で、寝かせることにより、肉の中に含まれる酵素によってたんぱく質が分解されて、旨味成分が増えることがその理由。

肉の熟成には、布で巻いたり真空パックしたりした状態のまま0℃~2℃の低温で15日~25日程度寝かせる「ウエットエイジング(バキュームエイジング)」と、乾燥させながら熟成を行う「ドライエイジング」の2つの方法があり、近年話題になっているのは、「ドライエイジング」させた“乾燥熟成肉”。
赤身の肉を使うのが一般的だ。

専用の熟成庫内に骨付きの大きな塊のままぶら下げて、乾燥させるようにして熟成させる。
熟成が進むと、たんぱく質が旨味成分に変化するだけでなく、骨からの旨味も加わり、さらに肉の水分も減っていくので、旨味と香りが凝縮し、肉質が柔らかく芳醇な香りとなる。

脂の旨味より、肉本来の味わいを楽しみたいという層も多く人気が高まっている。

業界関連用語

●携帯・スマートフォンクーポン(アプリ)
ファーストフード店などの飲食店が顧客の囲い込み、マーケティングなどの目的で発行している携帯電話・スマートフォンスマホ)専用のクーポン。

最近は、スマホの普及にあわせて、多くの外食チェーン店などがスマホ用のアプリも無料で配布している。
最新メニューや店舗情報がチェックできるだけでなく、割引率の高い時間・枚数限定の「時限クーポン」もあり人気を集めている。

外出先で、スマホを使って飲食店を検索するケースは多く、スマートフォンクーポンやアプリを利用することでフードサービス業界全体の売上の伸びも期待される。


●ちょい高消費
価格が少し高目の商品が売れる「ちょい高」消費がフードサービス業界でも堅調だ。
ファミリーレストランにおいても、フォアグラや、熟成肉といった高級食材を使った2,000円近いステーキなどのメニューが人気になっている。

しかし、こうした「ちょい高」消費の一方で、給料が上がらない限り、「ちょい安」や「格安」商品を購入することでバランスをとらざるを得ないのが実情。そのため、「ちょい高」消費が続くかどうかについては、さまざまな議論がある。

ただし、消費者のニーズは多様化しており、外食産業においては「健康」や「安心・安全」といった付加価値を上乗せした「ちょい高」商品への重要は少なからずあると考えられている。
食という身近な分野で高付加価値の「ちょい高」消費が進めば、デフレ脱却にもつながり、景気の向上にもつながりそうだ。

どんな仕事があるの?

●商品・メニュー開発
時代のトレンドを読んで、より売れる商品やメニューの開発にあたる。

●店舗開発・マーチャンダイザー
出店計画の立案、出店予定地についてのリサーチ、店舗形態や規模などを検討する。

●バイヤー
商品の原材料の買い付けを行う。ときには生産者と共同で原材料の開発なども行う。

●スーパーバイザー
複数の店舗を担当し、円滑な店舗経営のためのアドバイスや指導を行う。

●店長
店舗を運営する現場の責任者。売り上げやスタッフの管理、育成などにあたる。

●管理栄養士
栄養関連の国家資格で、四年制管理栄養士施設を卒業する、もしくは栄養士養成施設を卒業し、実務経験を積むと受験資格が与えられる。
学校、病院等だけでなく、近年は消費者の健康志向の高まりもあり、外食産業やスポーツクラブにてメニュー開発や栄養指導など、活躍の場は広がっている。