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住宅・インテリア

 

[業界研究] 住宅・インテリア

概要

住宅業界では、住宅メーカーが木造住宅や鉄骨住宅などの部材を用意し、さまざまな工法で住宅を組み立てる。

全国展開する大手メーカーから地元に根ざした工務店まで、規模の異なる種々の企業がある。

カーテンや床材など住宅の居住空間を快適にするために欠かせない商品を取扱っているのがインテリア業界。

住宅業界

社会の変化に合わせ、ストックビジネスに注目が集まる
住宅の企画から建築、販売を行う住宅業界。

人口の減少と少子高齢化が進む中、社会情勢の変化に合わせて、住宅市場のあり方も変化を要する時代となっている。

これまでは、フロー(新築)をメインとしたプレハブメーカーなどの大手製造業中心に展開されていた住宅業界だが、人口減少などを理由に今後は、居住者を中心としたリフォームやリノベーションなどに焦点を当てたストックビジネス(既存住宅の市場)に注目が集まっている。
新設住宅着工戸数は前年比6.4%増と2年連続増加
国土交通省の住宅着工統計によれば、2016年の新設住宅着工戸数は前年比6.4%増の967,237戸で2年連続の増加となった。
さらに、新設住宅着工床面積も78,178千平方メートルで、前年比4.2%増と3年ぶりの増加となっている。

利用関係別では、持家が前年から3.1%増の292,287戸と3年ぶりの増加、賃貸は同10.5%増の418,543戸と5年連続の増加となっている。
また、分譲住宅は全体の25.9%となる250,532戸で前年比3.9%増。そのうちマンションは同0.9%減の114,570戸で(分譲に占める割合は45.7%)、昨年の増加から一転減少となった。一方で一戸建は同8.2%増の133,739戸と堅調だった。

ただし、将来的には、人口・世帯数の減少、住宅の長寿命化といったこともあり、新設住宅着工戸数は近い将来にピークアウトし漸減していくと予想されている(豆知識「住宅業界の2019年問題」を参照)。
リフォーム市場の成長には政策的支援や事業者の創意工夫が欠かせない
野村総合研究所では、「2030年の住宅市場~“移動人口”の拡大が人口減少下における住宅市場活性化の鍵に~」の中で、現状で7兆円程度の住宅リフォーム市場は2030年には6.5兆円程度になると予測している。

このレポートによれば、リフォーム市場規模に大きく影響を与えるものとして、8年前の新設住宅着工戸数、名目GDP成長率、平均築年数の3点を挙げている。その上で、リフォーム市場は成長が期待できるが、新設住宅着工戸数の漸減、住宅の長寿命化が見込まれる中では、成り行きでの市場拡大は難しく、市場の活性化には政策的支援や事業者のさらなる創意工夫が必要と指摘している。

また、矢野経済研究所では、住宅リフォーム市場に関する短期的な市場トレンド調査を行っている。2016年第4四半期の調査によれば、その間の市場規模は1兆9,850億円、2016年1月~12月の市場規模は、前年比4.4%減の6兆2,006億円と推計している。
また、2017年についてもほぼ同規模の6.2~6.6兆円と予測している。プラス要因としては、国土交通省の「住宅ストック循環支援事業補助金」を、マイナス要因としては新築住宅需要や建築費の高騰、人材不足などを挙げている。

豆知識

話題のスケルトンリフォームとは?
ケルトンリフォームとは、住居を外壁や柱だけのスケルトン(骨組み・構造体)状態にまで解体し、中身を一新する全面リフォームのこと。

住居を一旦からっぽの箱にするため、内装や設備はもちろん、自分たちの暮らしにあわせた間取りも実現でき、全く違う空間に変えられる。

建物を支える柱やコンクリート壁など、リフォームできない箇所もあるが、ライフスタイルを反映したオリジナル空間を創れる、新築を購入するよりも費用が安いケースが多いため人気となっている。
住宅業界の2019年問題とは?
国立社会保障・人口問題研究所では、「日本の世帯数の将来推計(全国推計)」をまとめており、「世帯総数は2010年の5,184万世帯から増加し、2019年の5,307万世帯でピークを迎えるが、その後は減少に転じ、2035年には4,956万世帯まで減る」としている。

日本の総人口はすでに減少傾向にあるが、世帯総数自体は増加しているため、住宅市場の縮小が抑えられていた。しかし、総世帯数が2019年にピークアウトすると空き家が増加、それでも新しく住宅は供給されるため、必然的に住宅価格は下落、事業者間の競争は激化し、住宅市場自体が縮小していくと予想されている。これが「住宅業界の2019年問題」だ。

もちろんすべての地域や住居で同じような問題が起こるわけではないが、かつて経験したことがない大きな変動が待ち構えている。住宅業界や不動産業界では早くからこの問題を見すえて、企業の統合や買収などを加速、サバイバル時代を勝ち抜くために事業規模を拡大するなどさまざまな方策を実施している。
一方で消費者にとっても、この問題を機会に「購入」か「賃貸」のどちらがおトクかを再度シミュレーションする、良いきっかけになるかもしれない。

業界関連用語

●リノベーション
リフォーム+イノベーションから生まれた言葉。
年数の経った建物に新たな付加価値を与えること。

新築を買うよりも費用を抑えられるため、近年日本でも注目を集めている。

たとえば中古住宅を購入し、間取りや内装、設備を自分好みに自由に変更する、などがそれにあたる。

リフォームと混合されがちだが、建設省(現 国土交通省)の定義では「リノベーション=新築時の目論見とは違う次元に改修する(改修)」「リフォーム=新築時の目論みに近づく様に復元する(修繕)」としている。


●パワービルダー
パワービルダーとは、床面積30坪程度の土地付一戸建て住宅を大量に低価格(大手が供給する半分程度)で販売する会社を示す和製英語で、近年急速に業績を伸ばしている。

売れ残りのリスクを減らすため、1~15棟ほどの小規模な分譲物件を中心に取り扱うが、販売件数では大手をしのぐ勢いを見せている。

なお、『飯田グループホールディングス』は、2013年11月にパワービルダー6社が経営統合し、設立された共同持株会社


●ペット共生住宅
少子高齢化が進んでいる今では、ペットは単なる愛玩動物ではなく、家族の一員ともいえる存在。
そのため、ペットとともに家族全員が気持ちよく暮らせる住居へのニーズが高まっている。

新築市場でもリフォーム市場でも、「ペット共生」は重要なポイントになりつつある。
どんな仕事があるの?
●営業
住まい作りをトータルでサポートする、顧客のパートナー的存在。顧客に対して住宅のプランを提案するほか、顧客の要望を設計部門や施工部門に伝える、住宅が完成した後のアフターフォローなど、幅広い仕事を担う。

●設計
顧客の住まいに対する要望を具体的にプランニングしていく仕事。現場の調査を行い、設計図や見積もりを作成し、建築プランを提案。工事開始後は設計通りに施工が行われているかをチェックする。安全性などを確保しながら、顧客の理想を形にする仕事。

●商品開発・研究開発
時代性や社会情勢など、あらゆる方向から消費者のニーズを探り、住宅の新しいプランを企画するのが商品開発の仕事。研究開発は、住宅の品質向上を目指し、建材や構造などを研究、開発する。

●リフォームアドバイザー
より快適な暮らしが実現できるよう、顧客の生活スタイルに合わせ、リフォームプランを提案。

●ハウジングアドバイザー
住宅展示場での受付や案内、資料作成、顧客相談の対応などを担う。

インテリア業界

居住空間内すべてが商品となる幅広い業界
「住まい」の内部の総称である「インテリア」は、居住空間内の構成すべてを含んでいる。

そのためインテリア業界で扱う商品は、天井や壁、床などの部位、リビング、キッチン、ダイニングなどの空間、電気や厨房、衛生設備、防犯設備などの付帯設備と、多岐にわたっている。

そして、これらの商品を取り巻く業種や業態も幅広く、大きくは家具、ファブリック、設備機器、建設の4ジャンルを中心に構成されている。

また、流通のしくみは、「製造業→卸売業→小売業→消費者」が一般的だが、インテリア業界では、「製造業や卸売業→建設業→消費者」といった流れをとることが多い。
「自分らしさ」を求める声がインテリア業界にも浸透
必要だから買う「モノ消費時代」から、自己表現のためにお金をかける「コスト消費時代」に移り変わっている現在、消費者のさまざまなニーズに応えるための戦略が必要となっている。

そのため、誰に何をどのように提供するかといったマーケティング能力が重要視されている。

また、近年では消費者の住環境に対する関心の高まりやライフスタイルの多様化から、個人のこだわりや生き方、趣味嗜好などの「自分らしいライフスタイル」を作り出していく「ホームファッション」を取り入れる動きが広がりつつある。

豆知識

高機能化するインテリア商品
インテリア用品を選ぶ時に重視するものとして、デザイン、カラーリング、価格、ブランドなどがあるが、さらに特別な機能を重視するケースが増えている。

たとえば、カーテンの基本的な機能には、遮光性や遮音性、防炎性などがある。

今では、消臭(タバコやペットなどのにおいを分解・中和する)、抗菌(有害な細菌を分解する)、花粉対策(表面に特殊加工をして花粉やほこりの部屋への侵入を防ぐ)といった機能や、部屋の中からは外が見えるが外からは部屋の中が見えないカーテンも登場している。

もちろん、カーテン以外にも、壁材や床財などインテリア商品全般に、こうした高機能な商品が登場している。

業界関連用語

●トータルインテリア
空間、機能、感覚、経済、技術の5つがバランスよく組み合わさることで快適な空間を目指すこと。

●エクステリア
インテリアの対語で、居住空間の外側のこと。門、扉、塀、物置、フェンスなど、住宅の外まわりの設備をいう。

●LTV
顧客生涯価値(Life Time Value)。自社に対する顧客のロイヤリティを高めるための、マーケティングコンセプトの1つ。口コミによる新規顧客開拓や1つの商品が他商品へ波及効果をもたらすことで、大きな収益を狙う。
どんな仕事があるの?
●インテリアコーディネーター
壁紙や天井材などの内装、カーテンや照明器具、家具など、インテリアに関するあらゆる要素をコーディネートし、顧客に提案。顧客のニーズに合わせて、快適で機能的な住まい作りを目指す。

●キッチンスペシャリスト
顧客の要望に合わせて、よりよいキッチンづくりを提案。ライフスタイルや家族構成、体のサイズなど、いろいろな要素を考えながら、調理のしやすさ、安全性、インテリア性の優れたキッチン空間を考える。公益社団法人インテリア産業協会が資格試験を実施している。

●照明コンサルタント
一般の住宅をはじめ、店舗やホテル、オフィスなど、場所や用途に応じて快適な照明プランを立てる、もしくはアドバイスする。