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アパレル・服飾関連

 

[業界研究] アパレル・服飾関連

概要

アパレル業界では、紳士服や婦人服、インナーウェアに加えて、靴・鞄などを、着心地や機能性などを考慮し開発・製造している。こうした商品は、自社店舗や百貨店、専門店、ネット通販などで販売される。
アパレル・服飾関連業界
独自の業態を持つ業界
アパレルメーカーの多くは、衣料品の企画を行い、その企画に従ってテキスタイル会社に生地など発注し、縫製は縫製会社に依頼し、それを買い取って販売する。

メーカーとは言っても自社で生産するところは意外に少ない。

中には海外有名ブランドとライセンス契約を結び、そのブランドが企画した製品の生産手配を行い、販売するケースもある。

メーカーの中には、婦人・紳士・子供服・肌着ナイティなどを総合的に扱う「総合アパレル」、婦人服のみを扱う「婦人アパレル」、紳士服の中でも特にシャツのみを扱う「シャツメーカー」などがある。
海外進出と同時に日本に参入した海外ブランドとの競争も激化
アパレル業界は、長期にわたる個人消費の低迷と物流経費の増加などによりかつてない苦境にあり、10年前に比べると市場規模は縮小してきている。

中でもこれまで主力市場としてきた百貨店衣料売上高の縮小幅は大きく、長年、百貨店を主な売り場としてきた大手アパレルメーカーに深刻な影響を与えている。

また、最近は安価な海外ブランドの進出や輸入製品の急増、衣料品製造から販売までを一括して行い高品質な製品を安く提供する「ファストファッション」が激しい競争をしている。

アパレルメーカーの多くが中国で製造をしているため、工場のライン確保が競争となり、生産に影響が出てくるケースが発生。
バングラディシュやベトナムなどへ生産を移管する動きも出ている。

尚、海外の有名ファストファッションブランドが日本へ参入する一方、日本からも海外へ進出する企業も出てきており、ニューヨーク、パリ、ロンドンなど主要都市を中心に展開し、海外店舗数が100を超えるところもある。
EC(e-コマース)を中心に拡大する通信販売だがCtoC-ECの影響も
店舗での販売が中心のアパレル・服飾業界だが、スマートフォンタブレットの急速な普及にあわせてインターネット通販市場が右肩上がりで拡大を続けている。

経済産業省では1998年から毎年電子商取引市場動向や利用者実態を調査しており、2017年4月にリリースされた「平成28年度我が国経済社会の情報化・サービス化に係る基盤整備(電子商取引に関する市場調査)」によれば、2016年のBtoC-EC(消費者向け電子商取引)市場規模は前年比9.9%増の15兆1,358億円、EC化率は前年比0.68ポイント増の5.43%にまで拡大している。(注:EC化率は物販分野のみを対象にした数字)
その内訳は、物販系分野が8兆43億円(前年比10.6%増)、サービス系分野が5兆3,532億円(同9.2%増)、デジタル系分野が1兆7,782億円(同8.9%増)となっている。

toC-EC市場の物販系分野は、食品や生活家電、化粧品、文房具など9種類に分類されているが、最も市場規模が大きいものが、「衣類・服飾雑貨等」の1兆5,297億円(前年比10.5%増)で、物販系分野全体の約19%を占めている。「衣類・服飾雑貨等」の内訳は、約半分をアウターウエアが占めており、服装雑貨系(靴、鞄、宝飾品など)、インナーウエアと続いている。

一方で、CtoC-EC(消費者間電子商取引)市場にはメルカリやFril(フリル)に代表されるフリーマーケット専用のアプリケーション(通称“フリマアプリ”)が、アパレル・服飾業界の電子商取引に与える影響を指摘する声もある。事実、先の経済産業省の調査資料によれば、2016年のフリマアプリの市場規模はすでに3,052億円。2012年の登場からわずか4年ほどで形成された新市場にしてはその規模は巨大だ。

若年層を中心にフリマアプリの人気は高まっており、CtoC-ECの月間流通金額は増加基調にあるだけでなく、BASE(ベイス)やSTORES.jpといった、個人がネットショップを手軽に出店できるサービスも徐々に知名度を上げている。CtoC-EC は、BtoC-ECの一部市場を切り崩しているライバル関係ともいえ、今後の動向が注目される。

豆知識

アパレル業界の大ヒットを支える機能性素材
消費者がアパレルに求めているのは、ファッション性だけでなく先進的な機能性。

そのため、アパレル業界好調の裏側では、繊維業界が開発した機能性素材といわれる繊維が大ヒットを支えていることが多い。
「洗濯してもシワができない形状記憶シャツ」は古くから知られる大ヒット商品。

最近では、「高い抗菌・消臭効果を持つ光触媒素材を使ったシャツ」や、「汗などの水分を吸収して発熱する吸湿発熱繊維を使ったインナーウェア」などもよく知られている。

今後も、「電池がなくても発光する蓄電繊維」や、「伝導糸を使った静電気の発生を抑制する繊維」など、新しい市場を作り出す力を持つユニークな製品の登場を期待したい。

業界関連用語

●プレオーガニックコットン
無農薬栽培を始めて3年未満の綿のこと。

有機栽培綿であるオーガニックコットンは、3年以上農薬や化学肥料を使っていない土地での栽培が認証の条件となっており、生産者は生産から認定されるまでの3年間は生産と収入が減るために、その期間に栽培された綿を「プレオーガニックコットン」として販売しようという動き。

農薬などの影響は少なく、環境に優しい素材といわれている。


東京ガールズコレクション
10代後半から20代の女性を対象に、2005年8月から年2回のペースで行われているファッションショー。
テーマは「日本のリアル・クローズ(現実性のある服)を世界に」。

ファッション性のある普段着をモデルや人気タレントたちに商品を着させてステージを歩かせ、その様子を会場やインターネットなどで配信、希望者はその場で携帯サイトやインターネットサイトを通して、商品を購入することができる。

2013年3月30日には宮崎において史上初となる野外ファッションライブフェスタが、2014年4月29日には東北地方では初となる福島で開催された。


RFID
電子タグのこと。

ICと小型アンテナが組み込まれたタグやカード状の媒体から、電波を介して情報を読み取る非接触型の自動認識技術で、商品のセキュリティーや生産、在庫、物流管理などに利用できることから経済産業省が推進している。


●SPA
Speciality store retailer of Private label Apparelのことで、商品企画から製造・販売までを自社で行う企業で、日本では製造小売業といわれている。

米国のGAPが自らを定義した言葉といわれており、国内ではユニクロ無印良品などがよく知られている。

従来のアパレル業界では、販売は百貨店や専門店などに委託するのが一般的だったが、SPAでは自社開発の商品やブランドを統一したコンセプトで販売できる。

また、生産・販売の一貫体制が築かれているので、消費者ニーズにすばやく対応できるというメリットもある。

ただし、需要変動のリスクをすべて負うことになるため、材料の調達・生産・物流などの工程で在庫を最小化する必要がある。
そのため、SPAでは、販売情報を素早く追加生産に結びつけるQR(Quick Response)体制が重要とされる。

どんな仕事があるの?

マーチャンダイザー(MD)
市場動向やシーズンのトレンドをいち早く掴み、「売れる商品」を予測する。そのうえで予算や商品内容の構成、販売方法までを手がけ、ブランドの方向性を決める全体の要となる。

●デザイナー
生地や染色などに関する深い知識、トレンドをつかむマーケティングの才覚、営業やプレスと協力していくためのコミュニケーション能力など、才能やセンス以上のものが要求される。

パタンナー
デザイナーがイメージした服を実現するため、型紙(パターン)をおこす。

●プレス
アパレルメーカーや繊維会社、あるいは販売店、輸入商社などの広報部門で、自社製品をマスコミや消費者にアピールする。ブランド戦略の中核を担う。

●バイヤー
自社のブランドポリシーやトレンドに合致する商品を見つけだし、買い付けてくる。

●エリアマネージャー
自社のチェーン店舗を複数統括し、担当する地域の特性を理解し、売上を向上させ、利益を上げるための戦略を担う。

●ショップマネージャー
ショップの運営全般にわたる最高責任者。在庫管理、売上管理、スタッフの教育、エリアマネージャーと協力し、販売戦略の策定と実行のほか、自ら接客も行う。

●ファッションアドバイザー
ショップの店頭にて接客を行う販売スタッフ。