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通信

 

[業界研究] 通信

概要

通信・情報業界は、従来の固定電話に加え、インターネット、光ファイバー、あるいは携帯電話といった通信ツールを開発することで、個人生活や企業活動のスタイルを便利に速く導くサービスを提供する。
通信業界
「固定通信」・「移動体通信」・「IPS」などで構成される通信業界

通信業界には、従来の固定電話やPCにおける通信サービスを行う「固定通信」、携帯電話(スマートフォンを含む)やPHSにおける通信サービスを行う「移動体通信」、インターネット接続サービスを提供する「ISP(インターネットサービスプロバイダ)」などがある。
固定電話の減少と携帯電話の急速な拡大。いまではスマートフォンの普及率は39歳以下では9割超
一般用の情報通信端末にはさまざまなものがあるなかで、スマートフォン保有が急速に増加している。内閣府の「消費動向調査」によれば、2017年3月末時点のスマートフォンの世帯別普及率は、総世帯では60.3%。
ただし、世帯主の年齢によるばらつきが大きく、70歳以上の保有率は31.8%、60~69歳の保有率は59.0%と平均を下回っているが、59歳以下の年齢では保有率は80%を超えており、39歳以下に限れば90%を超えている。

一方で固定電話(有線式加入電話)の加入者数は減少傾向にある。
総務省の「電気通信サービスの契約数及びシェアに関する四半期データの公表 (平成28年度第3四半期)」によると、2016年12月末時点での固定電話の契約数は前年同期比0.7%減の5,551万件、このうち0ABJ-IP電話は3,206万件で同6.1%増と堅調だったが、NTT東西加入電話ISDNを含む)は2,152万件で同6.0%減となっている。

携帯電話の普及率は、1993年にはわずか1%台だったが、2000年には携帯電話の加入者数が固定電話の加入者数を上回り、2016年12月末時点では前年同期比4.1%増の1億6,071万件と、いまでは1人が1台以上の携帯電話を所有していることになる。
また、3.9-4世代携帯電話(LTE)の契約数は9,756万件(前年同期比17.9%増)で、携帯電話の契約数に占める割合は60.7%(同7.1ポイント増)と、スマートフォン人気が高いことがわかる。

PHSの契約数は356万件(前年同期比14.7%減)、BWA(広帯域移動無線アクセスシステム:Broadband Wireless Accessの略で、無線を用いた高速データ通信の標準規格。いわゆるネットワーク接続用のモバイル端末機が相当する)の契約数は4,517万件(同46.2%増)となっている。
さらなる成長期に入りつつある国内スマートフォン市場。ウエアラブル端末など新機軸の機器の登場に期待
一般社団法人電子情報技術産業協会の「2017年3月移動電話国内出荷実績」によると、2016年度の移動電話累計出荷台数は前年比12.3%減の1,762万台となった。
そのうちスマートフォンは、1,071万台と前年度比2.7%伸びており、移動電話全体の61.0%を占めている。

スマートフォンは、新しい機種が登場するたびに高性能化、高機能化し順調に販売台数を積み重ねてきたが、国内でのスマートフォンの総世帯普及率は6割を超えており(2017年3月末時点。内閣府「消費動向調査」)、フィーチャーフォンからの乗り換えや新しいスマートフォンへの買い替え需要があるとはいえ、従来のように作っただけ売れるという環境ではなくなりつつある。

ブランド力を別にすれば、異なるメーカーの最新機種同士であれば機能面で大差がないという指摘もあり、今後は乗り換えや買い替えという限られた需要を各社が奪い合う戦いになると予想される。

一方で、Apple Watchに代表されるスマートウオッチ、さらにはメガネ型やヘッドセット型など身につけて持ち歩けるウエアラブル情報端末が登場している。
スマートフォンも含めて、こうした機器は、VR(仮想現実)やAR(拡張現実)とも結びついて新たな体験と利便性をもたらしてくれる。
今までにない新鮮で魅力的な機能を持つ機器が登場し、大ヒット商品となる可能性もあり、各社が開発にしのぎを削っている。
新たな収益源の確保。海外展開にも期待
通信各社の収益源は、通話料とデータ通信料。従来とは異なる課金モデルの検討を含めて、既存ユーザーの囲い込みと新たな収益源の開拓が課題となっている。
国内においては、オリジナルコンテンツの配信や通信販売の拡大などさまざまな施策を打ち出すと同時に、海外での移動体通信事業の展開にも意欲をみせている。
成熟期に入りつつある国内市場よりも、高い伸び率が見込まれる北米やアジア・太平洋地域を中心に海外展開を加速しつつある。


豆知識

プラチナバンドとは?
無線通信や放送などで使われる電波のうち、700~900MHzの周波数帯の俗称で、ゴールデンバンドともいわれている。

携帯電話で使われている他の周波数帯と比べると、山やビルなどの障害物があっても回り込んで到達する特性(回折)が強い。
そのため、地形の凸凹や建物によって影になっている場所でも電波がつながりやすいというメリットがある。

減衰が少なく電波がより遠くまで届くこともあり、携帯電話に最も適しているといわれている。携帯電話用の電波として価値が高い周波数帯という意味も込めて、このように呼ばれている。
業界関連用語
SIMカード
携帯電話には、電話番号やユーザーIDなどの情報を記載した「SIMカード」が挿入されている。
本来はこのカードを差し替えるだけで他社の携帯端末が利用できるのだが、現在はこのカードに事業者がロックをかけ、他社と共有できないようになっている。

総務省はこのロックが料金やサービスの競争促進を妨げていると判断、携帯各キャリアに解除を要請、議論の末、2010年4月に合意した。


●第4世代携帯電話(4G)
第3世代通信(「W-CDMA」と「CDMA2000」の2方式)に続く次世代の通信規格。

2012年1月にITU(国際電気通信連合)の会議で「LTE-Advanced」と「WiMAX 2」の2方式が国際標準として承認された。
高速無線LANやデジタル放送などと連携し、携帯電話の通信速度アップ、無線LANの安定性アップという両方の課題を解決するものと期待されており、通常では1Gbps、高速移動時には100Mbpsの通信速度を実現することを目標としている。

なお、LTE(Long Term Evolution)とは第3世代(3G)携帯電話のデータ通信を高速化した規格で、本来の4Gとは異なる。第3世代通信から第4世代通信への橋渡しの意味もあって3.9Gや、Super3Gとも呼ばれていたが、今ではLTEに対応した製品やサービスにも4Gの名称を使うのが一般的である。


●MR(Mixed Reality)
VRVirtual Reality:仮想現実)やAR(Augmented Reality:拡張現実)は、かつてないバーチャルリアリティ体験を可能にした「PlayStationVR」の登場や、AR技術を採用した「ポケモンGO」の爆発的大ヒットで多くの人が知るところとなったが、新しく注目を浴びているのがMR(Mixed Reality:複合現実)と呼ばれる技術で、現実と仮想現実がミックスされた世界を描き出す。

MRが知られるようになったのは、マイクロソフトの「ホロレンズ(HoloLens)」がきっかけ。
ホロレンズは一見VRゴーグルに似ているが、ゴーグルが半透明になっており、現実世界に仮想現実のオブジェなどを表示させ、さらに動かしたり、変化させられる。
MR技術を開発している会社は多く、激しい競争が行われており、新たな成長産業として期待されている。


どんな仕事があるの?

●セールスエンジニア
営業担当と協力してクライアントのニーズを正確に汲み取り、ソリューションの提案から、開発、納品にいたるまでを管理する。

●商品企画
自社の技術をどのようにサービスに活かすのかということを念頭に、新しい商品を企画し、実現させる。

●ネットワークエンジニア
ネットワークシステム構築の全般(機器開発、システムの提案、設計、保守、運用・サーバ管理など)を担う。

カスタマーサービス
ユーザーからの製品やサービスに関する問い合わせに直接対応する。ユーザーにとってはその企業の顔ともなる。
データ通信業界
インターネット -- 総人口に対する普及率、80%超えに。端末別ではスマホがパソコンに迫る勢い
総務省の「平成28年版情報通信白書」によれば、2015年12月末時点でのインターネット利用者数(6歳以上で調査対象年の1年間にインターネットを利用したことがある者を対象として行った調査結果からの推計値)は、前年同時期より28万人増加して1億46万人に、人口普及率は前年同時期比0.3%増の83.0%となった。

端末別の利用状況では、「パソコン」が56.8%(前年同時期は53.5%)と最も多いが、「スマートフォン」が前年同時期の47.1%から54.3%へ上昇、スマートフォンの普及に合わせてパソコンに迫る勢いだ。
次いで、「タブレット端末」が18.3%となっている。

世代別の利用率は、全世代平均で83.0%。13歳~59歳に限れば各階層で9割を超えている(最も高い20~29歳は99.0%、最も低い50~59歳でも91.4%)が、高齢になるにしたがって利用率は下がっていく(60~64歳は81.6%、65~69歳は71.4%、70~79歳は53.5%、80歳以上は20.2%)。

また、所属世帯年収別に見ると、所得の高い世帯ほど利用率が高くなっており(所得が200万円未満の世帯では60.6%だが、1,000万円以上の世帯では91.1%)、利用頻度で見ると、75.8%の人が「毎日少なくとも1回」はインターネットを利用している。
企業向けサービスが充実するIP電話契約者数は堅調に増加
インターネットが普及するなか、IP(インターネットプロトコル)ベースで構築した電話ネットワークであるIP電話の導入が加速している。

総務省の「電気通信サービスの契約数及びシェアに関する四半期データの公表 (平成28年度第3四半期)」によると、2016年12月末現在でIP電話の利用番号数は4,040万件、前年同期比7.0%増と引き続き堅調に推移している。
IP電話には「0AB~J型」と「050型」の2種類があるが、「0AB~J型」利用数は前年同期比6.1%増の3,206万件、「050型」の利用数は前年同期比10.3%増の834万件といずれも増加している。

IP電話は、圧縮・符号化した音声データをインターネット回線経由で送受信するため、通常の固定電話より通話料を安く抑えることができ、特に遠距離通話や国際通話はコストメリットが大きい。
そのため、企業を対象とした、IP電話導入のコンサルティングからシステム設計、構築、運用管理まで一括して請け負うIP電話アウトソーシング事業も成長してきている。

※注:IP電話には、050番号(050-××××-××××といった11桁の電話番号)が付与される「050型IP電話」と、0AB~J番号(一般の固定電話同様の03-××××-××××といった10桁の電話番号)が付与される「0AB~J型IP電話」の2種類がある。
導入当初は、「050型IP電話」の加入数が圧倒的に多かったが、2008年に逆転し、現在は「0AB~J型IP電話」が多い。
年々利用率がアップするクラウドサービスの利用動向
クラウドとはクラウドコンピューティングの略で、元々はcloud、つまり「雲」を指す。
データを手元のパソコンや携帯電話ではなく、インターネット上に保存するサービスのこと。自宅からだけではなく、会社やネットカフェ、学校などの外出先からもデータを閲覧、編集できる。

総務省の「平成28年版情報通信白書」によると、2015年12月末において、一部でもクラウドサービスを利用していると回答した企業の割合は44.6%で、前年末と比較して5.9ポイントの増加となった。

一方で「利用していないし、今後も利用する予定もない」と回答した企業の割合は昨年同期の32.2%から30.0%に、「クラウドサービスについてよく分からない」は昨年同期の13.1%から10.4%にそれぞれ下がっており、クラウドへの認知度や関心は上がっている。
なお、利用しているサービスでは、「電子メール」(51.9%)が最も多く、次いで「ファイル保管・データ共有」(51.3%)、「サーバー利用」(42.9%)となっている。

さらに、資本金規模別のクラウドサービス利用状況をチェックしてみると、資本金50億円以上の企業では利用率は79.2%にのぼるが、資本金1,000万円未満の企業では38.6%にとどまっており、資本金の大きさと利用率はおおむね比例している。
産業別では金融・保険業の利用率が61.4%と最も高くなっている。

クラウドサービスを利用する理由としては、「資産、保守体制を社内に持つ必要がないから」が42.3%と最も多く、続いて「どこでもサービスを利用できるから」(33.4%)、「初期導入コストが安価だったから」(31.9%)となっている。
一方で、利用しない理由としては、「必要がない」が42.9%でトップ、次いで「情報漏洩などセキュリティに不安がある」(38.8%)、「メリットが分からない、判断できない」(22.5%)となっている。
豆知識
順調に契約数を伸ばすMVNO
MVNOとはMobile Virtual Network Operatorの略で、自社では携帯電話やPHSなどの通信網を持たず、他の事業者から通信網を借り受けて通信サービスを提供する事業者のことで、仮想移動体通信事業者とも言われる。

日本での第一号は日本通信で、ウィルコム(当時DDIポケット)のPHS網を借りてデータ通信サービスを提供した。その後、多くの企業がMVNOに参入している。

MVNOの特徴は、1年定額のSIMフリーカードや低価格のデータ通信サービスなど、大手通信事業者にはないオリジナルサービスの提供。
多くの場合、使えるデータ通信量や通信速度に制限があるが、ユーザーニーズに即したサービスを提供している事業者が多い。

総務省の「電気通信サービスの契約数及びシェアに関する四半期データの公表 (平成28年度第3四半期)」によれば、2016年12月末時点でのMVNOサービスの契約数(移動系通信の契約数の内数)は、前年同期比27.7%増の1,485万件と、コンスタントに伸ばしている。
また、移動系通信の契約数に占めるMVNOサービスの契約数比率は、前年同期比1.7ポイント増の8.9%。

なお、一次MVNOサービスの事業者数はMNO(Mobile Network Operatorの略で、移動体回線網を自社で保有し、通信サービスを提供する事業者)であるMVNOを除くと291者(前期比16者増)となっている。
業界関連用語
ビッグデータ
コンピューターとインターネットの普及、高速化によって生まれる膨大な量のデジタルデータのこと。
現代社会では、コンピューターでアクセスした通信記録やブログなどのテキスト、SNSの写真・映像・テキスト・音声など、さまざまな種類のデータが日々生成されており、インターネット上のサーバーに蓄積されている。

こうした膨大なデータを的確に解析することは、従来の情報処理ツールやソフトウエアでは困難とされていたが、ハード・ソフト両面での性能向上もあり、近年高速での分析が容易になってきた。

ビッグデータを解析することで、ユーザーの行動の傾向などさまざまな情報を取り出すことができ、これまで予想できなかった新たな行動パターンやルールを発見できることも期待されている。

ビッグデータには、さまざまな分野で活用できる情報が含まれており、国や企業にとって価値を生み出す有益な資源として大きな注目が集まっている。

●BYOD(ビーワィオーディ)
Bring your own deviceの略で、直訳すれば「自分の機器を持ち込む」となる。

単に従業員の個人所有のパソコンやスマートフォンなどの機器を職場に持ち込むだけでなく、アクセス制限された会社の機密情報にアクセスし業務を行うことも想定している。

クラウドコンピューティングが進んだこともあり、業務に必要なファイルやデータをクラウドに保管することで、職場だけでなく出張先や自宅などでも情報にアクセスし仕事ができるようになった。

会社側でコンピューターなどの機器を用意する必要がない、情報をクラウドで一元管理できるというメリットも多く、大きな潮流になっている。
一方で、情報流出やウイルス感染などのリスク、セキュリティ管理が複雑になるなどの課題もある。


どんな仕事があるの?

●セールスエンジニア
営業担当と協力してクライアントのニーズを正確に汲み取り、ソリューションの提案から、開発、納品にいたるまでを行う。

●商品企画
自社の技術をどのようにサービスに活かすのかということを念頭に、新しい商品を企画し、実現させる。

●ネットワークエンジニア
ネットワークシステム構築の全般(機器開発、システムの提案、設計、保守、運用など)を担う。

カスタマーサービス
ユーザーからの製品やサービスに関する問い合わせに直接対応する。ユーザーにとってはその企業の顔ともなる。